鹿さん ボクシング編2

 

 

角蟹会長はその行動力と光る眼差しに

 

「君はどんなライオンよりも可能性を感じる。後で話しをしよう!」と言った後

 

「あの鹿を知っているか!」と言いました。

 

ライオンさんは

「彼は自分が唯一認める鹿さんです。彼は自分以外のライオンには絶対に捉えられない事は確実です。」

 

と答えていました。

 

 

会長は目をつぶり、頷きました。

 

 

 

その後、静かな足取りで鹿さんにゆっくりと近づいて行きました。

 

 

 

その行動はもちろん鹿さんには解りきっていた事で、

 

会長が近づく分、

 

同じ距離を進みながら何食わぬ表情で群れを導いて行きます。

 

 

会長は、それを続けても意味を成さないことを悟り、

 

大きな声で

 

「鹿さん!お願いだから話がしたい!私一人で行くのでどうかお願いできないか!」

 

 

と言いながら、トランクスだけ残して、全ての衣服を脱ぎました。

 

 

 

それを見た鹿さんは

 

「用件は何だ!また、仲間にも安全でなければ応じない!」と言いました。

 

 

会長は「ボクシングの話がしたい!」

 

と言った後、

 

ガイドを含めた付き人の武器までも放棄し、

 

「これで信じて欲しい!」と答えました。

 

 

鹿さんはしっかりとした足取りで会長に真っ直ぐ近寄って来ました。

 

 

会長も同じ速度でお互いの心のを通わすかのように足を進めました。

 

両者は数メ-トルの距離を取って向き合い、会釈を交わし

 

「君はボクシングで世界を取る気は無いか?」と会長が語りました。

 

 

 

                                                   つづく