鹿さん ボクシング編3

 

 

鹿さんは

 

「突然の事で答えに困るが、何故自分がボクシングを?」

 

「あのライオンさんの方が適任だと思う。彼はどんなライオンよりも抜きん出ている上ボクシングの練習をいつもしている。」と言いました。

 

 

会長は

「自分の目は節穴だとは思っていない。今までもこの直感で世界を見てきた。

 

ライオンさんは確かに素晴らしいが自分が欲しい逸材は君である。」

 

 

「あのライオンさんには自分の知り合いに適任者が居るので紹介する方が良いと感じている。」

 

 

「一週間後に帰国するのでその時までに決断して欲しい」

 

とだけ言ってライオンさんの方に戻って行きました。

 

 

鹿さんはその後姿を最後まで見届け、群れに戻りました。

 

 

 

角蟹会長はライオンさんの前に立ち衣服を整え、

 

 

「ライオンさん君には私よりの適任者が居る。それはレイ・ウェザ-ジムと言う所なんだが、ご存知かな?」

と言いました。

 

 

 

「レイ・ウェザ-ジム」と言ったら世界で全戦全勝し歴史的な快挙を成した

 

「レイ・ウェザ-」が引退後に開いた敵無しの世界一のボクシングジムなのです。

 

 

 

ライオンさんは「お願いします!」と言いました。

 

 

それは断る選択は有り得ない決定でした。

 

 

 

そうすると、会長は

「実はレイ・ウェザ-は自分の弟子だったんだ。私の願いなら快く受け入れてくれるだろう。

頑張って、あの鹿さんと世界を争ってくれ!」

 

と言いながらレイ・ウェザ-ジムの連絡先と会長のサインを書いた紙を手渡してジ-プを走らせて行きました。

 

 

 

 

 

ライオンさんは涙が止まらず、

 

 

夕日をバックに見えなくなった土煙の残像を真っ直ぐ見続けました。

 

 

                                                                               

                                                  つづく