ハサミとアクセサリー

十年ほど前に販売していた

「ファルシオン」

というハサミです。

 

当時でも高価な価格を付けるしかできなかった

大変苦労したハサミです。

 

販売後の「砥ぎ」についても

人任せにはできない難しいハサミの一つでした。

 

これが最近久しぶりに「調整」として

戻って参りました。

 

どうして調整が必要かと言うと

別の人が「研いだ」からです。

 

刃角度も刃線も適当にやってしまったようで

一発で台無しになりました。

 

時間を掛けて造り直したような大工事でした。

 

何とか無事に本来の性能を取り戻しましたが、

こんな中途半端な仕事は心が痛みました。

 

多分、軽い気持ちで他社の製品も手掛けてしまう

美容師の気持ちを知らない方が削ったのでしょうね。

 

色々な感情が交錯し

実に残念な気持ちでしたが、

美容師さんもそんな「研ぎ屋」をセレクトできない

そんな現実も垣間見ました。

 

このハサミを販売できた当時は実に嬉しくて、

アクセサリーも精密に再現して作った事を思い出します。

 

 

実はアクセサリーを作るにあたり

様々なエピソードもあるんです。

 

アクセサリーというと自分は素人ですから

業者に磨きを任せた訳です。

 

しかし、仕上がりは見事に光っていながらも、

形状は大幅に乱れていました。

 

そうなんです。

 

どんなに指示書を事細かに書いても

ハサミの形状や凹凸の意味等が解らない訳ですから

一つ伝えれば

一つ忘れる感じで

ハサミのミニチュアはハサミ屋しか作れない

本質的な原因がある事を知ったものです。

 

形状はそのままに磨いてもらっても

凹んでいれば「平ら」にしたり、

凸状ならば滑らかにしてしまうという

アクセサリー業界の常識と

ハサミ業界の常識が正反対なため

10年経った今でも

アクセサリー業界のプロに任せれば任せる程

違った仕上がりになる事は直せないのです(^^)

 

つまり、美容師がハサミを勉強して刃を付けなければ

本当にイイ刃は付かない訳です。

 

 

 

ちゃんちゃん。